■ 韓国大使館で見た盧武鉉の国民葬
5月29日、プロバイダーの会社に行った折、同じビルに韓国大使館が入っていることを思い出し、行ってみた。
ドアを開けると、壁に備え付けられた大きなテレビに映る盧武鉉前大統領の国民葬の中継が目に飛び込んできた。韓国の国営放送だろうか。画面には小さくYTKとある。
セキュリティガードの男性と大使館で働いている若い女性が、椅子に座ってテレビを見ていた。ガードマンが「中の椅子に腰をかけて見て」と言うので、女性の隣の椅子に座った。
ぎっしりと参列者で埋まった広場、カメラがどの方向に動いてもそこには人があふれている。ガードマンが驚いて
「彼は民衆のヒーローなの?」と女性に聞いている。
盧武鉉が大統領に当選した時と同じ黄色の帽子をかぶりにぎりこぶしを上げる人たち、垂直に立つ無数の晩章(弔い旗)、追悼の言葉が書かれた無数の黄色いリボン、泣きながら盧武鉉の写真を高く掲げる人、霊柩車に向かって飛ぶ黄色の紙ひこうき、その紙にも追悼の言葉が書かれているという。
この一週間、私は停電の合間に韓国の新聞を読み、記事の中に必ずひとつは心に残ることがあることを発見してきた。
まずは、盧武鉉のホームページが『人が生きる世の中』という名前であること、盧武鉉を愛する会『ノモサ』の存在、盧武鉉の自宅のある金海市のポンハ村に全国から30万人以上の弔問客が訪れたこと、30度を超える暑さにもかかわらず喪服の上着を脱ぐ人はいなかった、そこでは葬儀委員会とボランティアが24時間体制で食事を配ったこと、そのメニューが牛肉のクッパ、キムチ、蒸し餅、ミネラルウォーター(深夜はパンと牛乳に変わった)であることまで、私は手帳にメモした。
しかし、大使館で見た映像にはそれを超える感激があった。
午後1時20分から始まった路祭は、「招魂の儀式」ではじまり、
国立唱劇団による「招魂の声」国立舞踏団の「招魂の舞」と続き
アン・ドンヒョン、キム・ジンギョンが追悼詩を朗読ーーアン・スクソンのパンソリーー黙とうーー故人の遺言朗読、そのあと
司会者の呼びかけで、参加者全員「盧武鉉大統領、愛しています」と一斉に叫び、へバンギ(グループ名)の「愛で」という曲を大合唱したというのだ。
韓国には、世代を貫通する詩があり、歌があるのだ。
この日のことは、詩になり絵になり歌になり映画になり、消えない記憶となっていくだろう。
高橋 朋子
ドアを開けると、壁に備え付けられた大きなテレビに映る盧武鉉前大統領の国民葬の中継が目に飛び込んできた。韓国の国営放送だろうか。画面には小さくYTKとある。
セキュリティガードの男性と大使館で働いている若い女性が、椅子に座ってテレビを見ていた。ガードマンが「中の椅子に腰をかけて見て」と言うので、女性の隣の椅子に座った。
ぎっしりと参列者で埋まった広場、カメラがどの方向に動いてもそこには人があふれている。ガードマンが驚いて
「彼は民衆のヒーローなの?」と女性に聞いている。
盧武鉉が大統領に当選した時と同じ黄色の帽子をかぶりにぎりこぶしを上げる人たち、垂直に立つ無数の晩章(弔い旗)、追悼の言葉が書かれた無数の黄色いリボン、泣きながら盧武鉉の写真を高く掲げる人、霊柩車に向かって飛ぶ黄色の紙ひこうき、その紙にも追悼の言葉が書かれているという。
この一週間、私は停電の合間に韓国の新聞を読み、記事の中に必ずひとつは心に残ることがあることを発見してきた。
まずは、盧武鉉のホームページが『人が生きる世の中』という名前であること、盧武鉉を愛する会『ノモサ』の存在、盧武鉉の自宅のある金海市のポンハ村に全国から30万人以上の弔問客が訪れたこと、30度を超える暑さにもかかわらず喪服の上着を脱ぐ人はいなかった、そこでは葬儀委員会とボランティアが24時間体制で食事を配ったこと、そのメニューが牛肉のクッパ、キムチ、蒸し餅、ミネラルウォーター(深夜はパンと牛乳に変わった)であることまで、私は手帳にメモした。
しかし、大使館で見た映像にはそれを超える感激があった。
午後1時20分から始まった路祭は、「招魂の儀式」ではじまり、
国立唱劇団による「招魂の声」国立舞踏団の「招魂の舞」と続き
アン・ドンヒョン、キム・ジンギョンが追悼詩を朗読ーーアン・スクソンのパンソリーー黙とうーー故人の遺言朗読、そのあと
司会者の呼びかけで、参加者全員「盧武鉉大統領、愛しています」と一斉に叫び、へバンギ(グループ名)の「愛で」という曲を大合唱したというのだ。
韓国には、世代を貫通する詩があり、歌があるのだ。
この日のことは、詩になり絵になり歌になり映画になり、消えない記憶となっていくだろう。
高橋 朋子
- [2009/06/01 21:54]
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