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■ ジンバブエの学校は今、どうなっているか 

jena j jan 09 009


ハラレの小学校1年生 朝日がまぶしい! 
みんなが集まるまで外で遊んでいます。 7時半はじまりです。


今や、ジンバブエドルが使える店はわずかしかないというのに、公務員の給料はジンバブエドル払いのままだ。
唯一の例外は、看護師などの医療従事者の手当(給料ではなく)で、これだけは外貨で払われることになったという記事が新聞に載っていた。

記事では金額については触れていないが、お金の出所は、すでに3000人以上の死者を出しているコレラの対策のために外国から送られてきた援助金からとあり、日本も国連を通じて約1億4千万円程援助している。

2月初旬、ラジオのニュースのあとに「公立の学校の教師は2月9日までに職場に戻るように。担当省は給料について十分考慮しています」と数回流れていたが、あれは新学期が1か月近く遅れているためだろう。でも、教師の給料の内容が示されないのでは、どうしようもない。

教師のストが続いている公立の学校はどうなっているのか。
殆どの学校は、開校はしているものの授業はなく、生徒は自習をするしかない。このままいけば、来年、同じ学年を繰り返さなくてはならないだろう。中には、2年前の学年からやり直さなくてはならない生徒もいる。

数は少ないが、中には保護者と学校の職員の協力で運営されているところもある。飲料水はないので、生徒はペットボトルに水を入れ毎日持参し、職員の給与だけでなく、授業で使うチョークやトイレットペーパーまで保護者の負担だ。井戸のポンプが故障すれば、その修理費集めの回覧板が回ってくる。

物価が上がるにつれ保護者の負担が重くなり、公立なのに1学期分の授業料だけで3万円、他に施設維持費数万円という学校が出てきた。加えて、新学期が出遅れたので補習授業が1日1時間あり、その分を毎週1000円ずつ払わなくてはならない。
これではあまりに高いと保護者が怒り、学校側と話し合ったものの解決がつかず、閉鎖した学校もある。

公立の学校なのだが、もう公立ではなくなっているのだ。

ハラレから70kmのところにある寄宿の学校に子供を入れている母親の話では、「授業をしている学校が少ないので教師はこの時とばかりに様々なものを保護者に要求してくる。最近では、牛を3頭贈った。」とのことだ。もちろん、食用である。

なぜ、このような異常事態が解決されずに続いているのか。
それは政治家の多くが、自分の子供を外国の学校に入れているからだと、私の友人は言うのであるが。

                    高橋 朋子

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