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■ またもや電話線が盗まれて・・・ 

電話がつながってやれやれと思っていたところ、またつながらなくなってしまった。前回の修理で、電話線をこれまでの太いものから盗んでもたいしたお金にならないという細いタイプに換えたので、泥棒も近寄るまいと思っていたのだが、故障の原因は何なのだろう?


電話局に届けたところ、あなたの地区は今、修理中なのでもうすぐ直りますとのことだった。しかし、何日待っても直らない。いつのまにか10日が過ぎてしまった。
一体、どのあたりを修理しているのだろうと電話局のあたりに行ってみると、偶然、向こう側に修理車が停まっていた。


作業着を着た男の人に、修理はいつ頃になるのかと聞くと、その前に前金がいる、というようなことをほのめかした。
こちらでは、与党と野党が連立政権に合意して1か月になるというのに話し合いがつかず、「決裂」のニュースが流れると同時に、更なるインフレがはじまっている。
こんな状態では月末に給料が出ても何も買えまい、ついては”ヘルプ”願いたいと言うわけだ。


政府の学校では、インフレの激しさにもう生活ができないと放課後に補修授業をし、生徒が払うお金や物品でサバイバルしている先生達がいる。今や電話局も学校と同じなのだ。


どれくらいの額を”ヘルプ”というのか聞いてみると、2人分でUS50ドルとのことだった。
結構な額だ。高い。しかし、頼まなければ、この先ずっと電話もパソコンも使えないだろう。私はしぶしぶ了解した。


私の返事に急に元気になった男の人は仲間を呼び、早速、仕事にとりかかった。
あちこち調べ、自宅近くで電話線が盗まれているのが原因だとわかる。最近は、地中に埋めてある電話線さえ盗む連中がいるらしい。仕事があれば誰も電話線なんか盗まないだろうし、数年前までは、こんなことはなかったのだ。


電話は30分後に開通し、2人は「何かあったらいつでも呼んでくれ!」と手を振って帰って行った。

久しぶりにパソコンのスイッチを入れ、プロバイダーにつないでみたがつながらない。
電話をして聞いてみると、料金が未払いのため回線は切ってありますと言う。料金は、全額払ったではないか。いったい残金はいくらなのかと聞くと、160万ドル!と言う。この3週間の間に2000ドルから160万ドルに上がったというのだ!

一体、何がどうなっているのか。
私は電話口で思わず「ヘルプ ミー」と言っていた。

       (ジンバブエ 高橋)

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