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■ 今日はめずらしく電気も水も有る日だった 

 私が日本からハラレに帰ってきた1月21日は、2度目の
全国規模、いや隣国にもまたがる規模の大停電4日目で、
加えて断水になって1週間という日だった。
 帰宅したものの、料理どころか飲み水もおぼつかず、カ
バンに日本のおにぎりが入っているのを思い出し、ろうそ
くを灯してそれを夕食にした。
 あれから10日が過ぎ、やっと今日一息ついたような気が
する。

 この10日間で水が出たのは3日間、電気があったのも
3日間くらい、電気も水もなく電話すら通じない日が何日も
続いた。にっちもさっちもいかなくなり、ホテルにも泊まった。
ホテルで久しぶりにテレビのニュースを見ていた時のこと、
突然、外からゴォーッとモーターが回り出したような音が聞こ
えてきて、テレビの音がかき消された。
何が起きたのだろう?
 カーテンをめくってみると、横なぐりの大雨で、ネジ釘のよ
うな雨が地上に打ちこまれているのだった。
 雲間から満月の明りが漏れ、その1本1本がはっきりと見
える。あまりの量にプールの水が溢れ、建物が流されるので
はと思ったほどだ。

 新聞には今年の雨量は127年ぶりとある。橋が流されてし
まった地域もあり、ラジオは道路迂回情報を伝えている。

 くる日もくる日も、この町に真っ黒な雨雲がやってきて空を
覆い、痛いほどの雨を降らせる。草木さえ乾く間がないほどだ。
 
 その雨が、今日は降らなかった。白い雲の合間から青い
空が見え、地上に光りが射しこんだのだ。
 気持ちがはずみ、何度も空を見上げた。
 雨期は終りに近づいているのだろうか。


高橋 朋子

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