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■ ビクトリアフォールズは、カンカン照りの暑さだった!① 

  9月1日から4日間、ビクトリアフォールズに滞在した。
  数時間の用事だったが、ハラレからの飛行機は、日に
  一便しかなく、色々な都合で3泊することになったのだ。
  
  ザ・キングダムというホテルの部屋を電話で予約した。
  ハラレでは、食材がないために、ビュッフェ(バイキング)
  をやめて、”定食一種”になっているホテルがある。
  キングダムの場合はどうだろうと思い訊ねてみると、
  怪訝そうな声で、「ここには、すべてあります!!」と
  の返事だった。本当だろうか・・・。
 
 
  ハラレの朝は、まだ冷え込みがきつく、ジャンバーを着
  なくてはならないほどだが、飛行機が中間地点のブラ
  ワヨに着陸したあたりから気温が上がりはじめ、ビクトリア
  フォールズ空港に降り立った時には、真夏の暑さだった。
  「こんなに暑かったですか?」とバスの運転手に聞くと、
  「いや、これから暑くなるんだ」との答え。
  暑いが、湿度は感じられない。
  
  ホテルで一休みし、夕食を見ようと部屋を出ると、日本
  語が聞こえた。近くの部屋から出てきた夫婦だった。
  「今晩は」と挨拶すると、
  「こんにちは!あーら、いやだ、もう今晩は、なのね。空気
  がサラサラしていてほーんとうに気持ちがええわ。ねぇ?」
  「あの、私はこちらに住んでいるんですけど。関西から
  ですか?」
  「ううん、東京やけど。あなた、ここに住んでいる?いいわ
  ねーー」と言って、私の背中を手でサーッと撫でた。  
  少し驚いたが、アフリカに来て、この人はうれしいの
  だろう、言葉が関西風になるほどゴキゲンなのだ、と
  思うことにした。
    
  レストランには、本当にこれまでどおり、ご馳走が
  ズラリと並んでいた。見かけないものと言えば、鰐の肉
  ぐらいだ。デザートのケーキだって8種類以上ある。
  色とりどりの作品のような料理が、数本の直線になって
  照明の中に浮かんでいた。
  これだけ揃っていれば、食事はあるかと聞かれて怪訝
  そうな声にもなるのも無理はない。
  
  しかし、ホテルから1歩外に出れば、食べ物らしきものは
  何も見あたらなかった。テイクアウェィの店のガラスの
  ケースは空っぽで、木陰で赤い小さなリヤカーに
  氷の塊を入れコーラやジュースを冷やして売っていた
  若者もいない。その近くで、赤ちゃんをおんぶし、
  パンにジャムを塗り、一口サイズに切って売るという
  小さな商売をしていた母さんの姿もなかった。
  マーケットの棚はガランとし、並んでいるものといえば、
  食べられないものばかり。
  
  ザンビアやボツワナとの国境が近いこの町には、
  少し違う情況があるかも知れないと思っていたが、
  首都も国境の町も、変わりはなかった。 (つづく)
     
              高橋朋子(ジンバブエ)

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