■ MOSI-OAーTUNYA (モシ オア トゥンヤ)-3-
一望できる場所にイギリスのリビングストンの
大きな彫像が立っている。
台座には、探検家、宣教師、解放者と書いてあり、
この滝の発見者ということになっている。
しかし、リビングストンが来る前から、人々はここで
暮し、滝には名前もついていたのだから、発見者と
いうよりは、滝を見てイギリスに報告した人、という方
が正しいだろう。”解放者”とあるが、何を解放したのか。
発見者と言えば、ジャマイカのバーニングスピア-と
いうレゲエバンドは、コロンブスのことをこう歌っている。
『コロンブスは大嘘つき、アメリカ大陸を発見した
なんて言ってるけど、そこには、ずーっと前から
インディアンがいたじゃないか』。
これはリビングストンにもあてはまることで、東アフ
リカにあるビクトリア湖をはじめ、アフリカ大陸には
ビクトリア、またはイギリス人の名をつけられた名所が
一体、いくつくらいあるのだろう。
滝に添った遊歩道を歩いていくと、ザンビアとの国境の
鉄橋が見えるところが終点になっている。そこからは、
歩いて橋を渡る人や車やバスが見える。
鉄橋の下は急激に蛇行するザンベジ川だ。
数年前に来た時は、ヨーロッパからの観光客が、その
橋からブンギージャンプをしていた。水面から数メートルの
ところまで、体を逆さにつるし振り子のようにゆれている。
地元の人達から見れば、あんなことをするために
お金をかけるなんで考えられないことで、白人は何一つ
不自由のない平穏な暮しをしているので、スリルや危険を
楽しむためにお金をかける、と考えている。
それに比べて、地元の人達の暮しはわざわざ危険に
お金をかけて近づかなくても、毎日がサバイバルなのだ。
遊歩道は、年中、滝の水しぶきを受けてできたジャン
グルの中に続き、うっそうとした植物で空がみえないほど。
滝を見ている間に濡れた服は、だんだんと乾いてきて、
ジャングルをぬけ、草原を歩き、入口のゲートに
戻った頃には、すっかり乾いていた。
おわり
- [2007/03/12 13:10]
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