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豊橋の小学校での思い出 

■ 昨年4月、豊橋市の2つの小学校で演奏した。

はじめに演奏した牛川小学校が、
日本で最初の学校公演だった。

アフリカでは、たいていの子供は、
生まれつき踊りが好きだ。
4歳でも拍手喝采を受けるほど踊れる子どもがいるし、
そういう子どもは、親の自慢でもある。

はたして、日本の子ども達はどのように反応するだろう?

■ 牛川小学校の体育館に
ズンドコ、ドラムの音が響きわたると
座っていた子供達がステージの方に走りだし、
あっという間にジャナグルと一体化してしまった。

自分の体より大きなドラムにさわったり
山羊の皮でできた衣装に恐る恐る触れたり、
ンビラをじーっと見つめる子どももいれば
ステップを合わせようと、真剣に足元を見ている子どももいる。

子ども達は、それぞれ自分の好きなように
ジンバブエの音楽やダンス、衣装を楽しみ
アフリカを思い描いたにちがいない。

■ 同じ日、汐田小学校で演奏した。

子ども達は人なつっこくて、控え室の戸を開けると、
外に立っていて「あっ、ここにいた!」
「アフリカさん!」などと言ってこちらを覗きこんでいる。

牛川小学校と同じように、
子ども達は歌い、壇上に上がり、走り、楽しんだ。

演奏後、荷物を運んでいると、低学年の女の子が
きて「私も手伝う」と言って、メンバーから離れない。
以前から知っている人と再会し、別れを惜しんで
いるかのようで、不思議な気持ちになった。

玄関に行くと、男の子が話しかけてきた。
「アフリカのへびって、どんなの?」
私は両腕で円を作り「こんなに大きいのがいるよ」
「どんな色?」
男の子の質問は尽きない。
こんな少年に、畑にいるカメレオンや、
並んで日向ぼっこしているトカゲを見せてあげたい。

が、その時は、ゆっくりと話す時間もなかった。

「あのね、大人になったら、世界中どこで仕事を
してもいいんだよ」
男の子は、驚いて目をまんまるくした。
「中国でも韓国でもいいの?」
「そうだよ。どこの国でもいいんだよ」
男の子は、まばたきもせずに、私を見つめかえした。

なんだか胸がいっぱいになって
さようなら、を言うのも忘れてしまった。

              (高橋 朋子)

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