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■ ヨハネスバーグ朝6時、気温はマイナス1℃だった。 

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写真右は、一緒にジンバブエに向かう私の荷物です。
四角い箱は、外務省からの助成金で購入したスピーカー。
1セットで28kgもあり、テナーサックスはどう工夫しても
持ち帰れませんでした。茶色のキャスターバッグには、アート
センター用の壁掛け時計3個と本にパソコン。
黒いカバンは次回帰国用で中には、みやげのお菓子が4袋。
赤いリュックにはカメラと洗面道具、手帳と本、長そでの
Tシャツ1枚、そして、金大中の訃報に最も紙面をさいて
いた朝日新聞。
これに、あとで鮭の切り身の真空パック(1匹分)を追加。
たとえハプニングがあって食料を買いに行けなくても、停電
になっても、これさえあれば食事は何とかなるのです。


この荷物を押して、いつものキャセイ航空のカウンターに
行くと「千歳ー香港のエコノミー席が満席なのでビジネス
クラスにアップグレードさせていただきます。」といううれ
しい一声。4時間でもリラックスして座れたら・・・・と
喜んでいると、なんと香港からヨハネスバーグ間もビジネス
クラスにしてくれました。

7年ぶりの香港―ヨハネスバーグのビジネスクラスは、まさし
く雲の上に横たわるような快適さで、座席があらゆる角度に
調節でき、ベッドにもなります。
左右にはほどよい高さの隣席とのしきりがあり、そのしきりに
テレビのスクリーンとテーブルが組まれていて、スライド式に
出てくるようになっています。
照明は2種あり、ヘッドフォーンから流れてくる音はよく、白
いカバーの羽根布団がまるで個室かと思わせるのでありました。
食事はコースで出てきて、食べきれないほどです。

いつもなら、到着まであと何時間かと時計ばかり見るのですが、
この雲の上のベッドでは、時間などまったく気になりません。
眠っては映画を見、本を読み、ふと気がつくと夜は明けて、
飛行機は南アフリカの上空を飛んでいました。できることなら、
あと数日こうして飛んでいたいのに、もう着いてしまう・・・・。

機長のアナウンスが流れます。

「みなさん、おはようございます。只今のヨハネスバーグの
気温は摂氏マイナス1℃です。」
暑い香港からいきなりマイナス1度。このアナウンスのあと、
あたりが一瞬しずまりました。


到着した空港の中は冷え込み、働く人たちは、みな紺色の
長いオーバーを着ています。その一人に「寒いですね」と
言うと、「凍るほどよ」と言って、セーターの襟を立てて
いました。

陽のあたる場所でなければ寒くていられないので、音楽を
聞きにCDの店に行きました。
店内のスクリーンに、南アのゴスペルシンガーが数人で
熱唱し、観客も立ち上がって歌っているビデオが流れて
います。横を見ると、3人の店員さんも一緒になって歌って
いました。
ひとりが私の横に来て「この曲、いいと思わない?」と
聞くので「確かに」と答えました。

南ア航空でハラレに到着したのは12時15分、気温は21度まで
上がっていました。機長がアナウンスしていたとおり、
 ”ラブリーディ” でした。
                          以上

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■ 各地でのアフリカンアート展、終了しました。 

3ヶ月間以上にわたり、東北、北海道、関西で開催したアフリカンアート展が
無事、終了しました。

関西では、堺市と和泉市のほかに、神戸の元町商店街で毎年、一夜だけ行われ
ている”夜市”に地元のみなさんと一緒に小さなテーブルを出して、学費助成ハガ
キや、
ジャナグルのCD等を販売しました。
この日は、屋台も出、夕方から10時頃までまるでデモ行進かと思われるほどの
人出で、近くのテーブルで珍しいものを売っている方や、NPOのメンバーの方
など、
いろんな方たちと話ができ、楽しかったです。

強行スケジュールで各地をまわり、今もまだ、後片付けが終わっていないのですが、
少しずつアート展で出合った人たちや、出来事、各地の景色などをなつかしく思
い出し
はじめています。

岩手のラジオ番組で、アフリカで最初に驚いたことは?と聞かれ「自分の指先も見え
ないような闇」と答えたところ、その番組を聴き、闇という答えにひかれて展示会に
来たとおっしゃる方が2人おりました。

ひとりは雫石町でダンスを教えてられる女性で、闇をテーマに踊りたいと考えて
いるとのこと。もうひとりは、農業をされている方で、ふりまわされたくないので
テレビは見ないとのことでした。はっとするほど、いい目をされていて、一緒に
来られた
果樹園をしているという息子さんは、結婚を控え、木を切ってきて新居を自分で
建てて
いるとのことでした。

心に残る会話や出合った人の表情を思い出すと、自分が満ちていくような感じが
します。

アフリカ展に来てくださったみなさま、本当にありがとうございます。
みなさんとの何気ない会話、また好意が、生きる力になっていっていることが
よくわかります。

私は、8月19日に、ジンバブエに戻る予定です。
6月のはじめ、アートセンターには家具を取り付けるために職人さんが通ってきて
いました。その頃の写真です。
その後、家具はきちんと収まったのだろうか?
ついに届いた電気は、どんな具合なんだろう?

ハラレはこのところ寒さがゆるみ、春がすぐそこ。太陽がサンサンと照っている
そうです。

                              高橋 朋子 (小樽)